「ジオメトリー」をチェックしてみよう

前回、クロスバイクと一括りにされる中でも、いくつかキャラクターの違いがあることを紹介しました。先日発売になっていた『自転車日和』という雑誌でもクロスバイクの記事が出ていて、それとはちょっと違う分類になっていましたが、まぁそんなことはよくある話です。

各メーカーのWebサイトに出ているスペック表などを見ると、各クロスバイクのキャラクターがわかるわけですが、今回は「ジオメトリー」(ディメンション)に着目してみましょう。

例えばGIANTのクロスバイクの中でも、かなりクロスバイクらしい「GLIDE R3」

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製品紹介のページの中に「ジオメトリー」というタブがあるので開いてみましょう。

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これが、ジオメトリー。各サイズごとに、フレームのどの部分が、どういったサイズになっているのかが一望できます。前回紹介した「クロスバイク」と「スピードバイク」だと、後者のほうがホイールベースが短いケースがほとんどなわけですが、それもこの「ジオメトリー」を比較すれば一目瞭然なのです。

さて、今回はもうひとつ、GIANTのクロスバイクでもフロントサスペンションが無い「SEEK R3」を見てみます。

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以下が、SEEK R3のジオメトリー。

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以下が、SEEK R3のジオメトリー。

例えば身長170cmの人が、GLIDE R3とSEEK R3とで迷うとします。適応身長から判断すると、GLIDE R3なら465(S)、SEEK R3なら480(M)が妥当なところでしょう。しかしこの両者では「トップチューブ長」が大きく異なります。フレームのトップチューブと呼ばれる部分の長さ(たいていは水平換算した値)で、長ければ長いほど「ハンドルが遠い」ということになるのです。

GLIDE R3の465(S)はトップチューブ長が555mm、一方SEEK R3の480(M)は581mmです。フラットハンドルの自転車の場合、サイズ選びは比較的アバウトになりやすいのですが、それでも26mmというのは「結構な違いだ」と思ってください。

この両者の場合、アップライトなポジションで走りたいなら、GLIDE R3のほうが向いています。

逆に、ある程度前傾したポジションで良いという人や手足が長めの人の場合はSEEK R3のほうが良いはずです。GLIDE R3ではハンドルが近すぎると感じるかもしれません。GLIDE R3にこだわるなら、ワンサイズ上の500(M)も検討することになるでしょう。

ESCAPE R3とSEEK R3とだと、もっと値が異なります。

……といったようなことを書いてきましたが、Web上で数字を見ているだけでは、最適なサイズの自転車を選ぶことはできません。「自転車ってどれも似たように見えて、結構違うんだ」ということをアタマに入れつつ、やはり自転車専門店で相談するのがいちばんです。たくさんの人と自転車を見てきたお店なら、最適なフィッティングを施してくれるでしょう。


GIRO SPORT ATLAS2


「「ジオメトリー」をチェックしてみよう」への2件のフィードバック

  1. こんにちは!
    先日僕もGLIDE3とSEEK3で、迷いに迷ったあげくSEEK3を購入しました。
    前はCROSSに乗っていたのですが運悪く盗まれてしまい、
    今度こそは盗られないようにしないと。
    何か良い盗難防止策ってありますかね。
    それでは皆さん、安全で快適な自転車生活を送りましょう!

  2. コメントありがとうございます。
    SEEKでアクティブに走り回ってくださいね。

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