NHKスペシャル「永平寺 104歳の禅師」を見る

永平寺
永平寺 posted by (C)macforest

1月5日、永平寺の第78代住職である宮崎奕保(みやざき・えきほ)禅師がお亡くなりになりました。106歳でした。この宮崎氏に密着取材したNHKスペシャル「永平寺 104歳の禅師」が放送されたのは2004年、タイトル通り数えで104歳のときでした。このNHKスペシャルの中で、聞き役の作家・立松和平氏に投げかける言葉のそのひとつひとつが、とても重く、しかもシンプルでわかりやすく、ふだん宗教になんら関心を示さない私が強い衝撃を受けました。

その後再放送もされているようで、私も本放送と再放送の2回を観た記憶があります。もう一度見たいと思っていたところに、宮崎氏の訃報。そこでググッてみると、結構前にDVD化されていることを知り、Amazonでさっそく購入したのでした。

宮崎氏の言葉の中から、とくに印象に残ったものを拾い上げてみました。

まず、過去に放送された際に視聴者に大きなインパクトを与え、多くのブログ等で引用されたと思われるのが、次の言葉です。

学ぶということはまねをするということから出ておる
1日まねをしたら1日のまねや それで済んでしまったら
2日まねしてしてそれであとまねせなんだら
それは2日のまね
ところが一生まねしておったら
まねがほんまもんや

さらに。

誰に褒められるということも思わんし
これだけのことをしたら これだけの報酬がもらえるということもない
時が来たならば ちゃんと花が咲き
そして黙って
褒められても褒められんでも
すべきことをして黙って去って行く
そういうのが 実行であり
教えであり
真理だ

(追記:ちょっと引用部が多すぎるので減らしました)
永平寺 「104歳の禅師」・「修行の四季」(販売元: コロムビアミュージックエンタテインメント)より。

これらの言葉は、宮崎氏の独特の低音かつ関西風味の語り口、聞き役・立松和平氏の緊張ぶり、そして美しい映像とNHK宮田修アナのナレーションが組み合わさることで、より大きな説得力を持って視聴者に迫ってくるのです。

仕事に生きる人間にこそ、こういうの観てほしいな。

追記:ナレーションの宮田さんが実は神職っていうのは、面白いかも(笑)

リンク: 宮田修 – Wikipedia.


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