Tumblr、18日目の雑感。

年末に書いたようにTumblrを試しています。触ってみないことには何もわからないからと思ったから。そして、テキストから画像まであらゆる種類の情報を、半ば無節操にClipしてみました。「Tumblrと著作権」という名の足湯にわざわざ浸かりにいった感じです。しかし職業ライターとして、そしてカメラマンではないけれど自分で撮影も行う者(ようするに記者的な仕事ですな)として、Tumblrを避けて通るわけにはいかなかったのです。

Tumblrのブックマークレットを使って、Web上のテキストを引用しコメントを加えたり、気に入った写真を自分のTumblrにPost(クリップ)する行為は、自分のスクラップブックを作っている感じに近いです。しかも、基本的に「良い」とか「面白い」「興味深い」と思ったことしかクリップしないので、はてブみたいにうっかりネガティブコメントばかり書いてしまう心配がありません。

Tumblrユーザー同士なら、興味のあるユーザーを「フォロー」できます。Tumblrの操作画面である「Dashboard」上では、フォローしているユーザーのポストも流れるようになるわけです(Twitterの画面を想像してください)。そして、Dashboard上で気になる情報を見つけたら、それを自分のTumblrにクリップ(Reblog)できます。Twitterや初期mixiもそうですが、信頼のおけるセンスの持ち主をフォローしていれば、それはもうひとつの「チャンネル」として機能していると思えるくらい、眺めていて楽しいDashboardになるんだということも、理解できました。

問題は、著作権との絡みです。

Web上にあるテキストのソースを「Quote」してポストする場合、Tumblrでは引用部分がきちんと引用とわかるようになっており、引用元へのリンクが貼られており、そして引用元も明示されています。当たり前ですが、これはとても大事なことです。さらに自分のコメントがしっかり添えられていれば完璧でしょう。

あとは主従関係ですが、自分のテキストが「主」、引用部分が「従」でなければいけないと言われています。

リンク: 引用 – Wikipedia.

主従関係が逆転するような転載をしたい場合、本来なら著作権者の許諾が必要となるところでしょう。「私はこういう情報を見ている、そしてココに刺さった!」ということをシンプルに表現したいというニーズ(これこそTumblrユーザーのやりたいことだと思うのですが)とは相容れませんね。日本にフェアユース規定なんかありませんし。

リンク: フェアユース – Wikipedia.

しかしここは前向きに、著作権法のもと「引用は認められている」と考えたいものです。なので私は「(Tumblrに関しては)どんどん引用し、どんどん(主となる)コメントを付ける」という方向でやろうと思います。フェアユース云々の議論は、その後の話だと思います。

続いて画像ですが、Tumblrの場合はTumblr内に画像をコピーしてしまいます。多くのTumblrユーザーのマインド的には「引用」であり、オリジナルへの敬意も持っていると思いますし、先の主従関係を含む条件を満たせば、本来「写真の引用」も成立してもおかしくはないようにも思えますが、現状ではいわゆる「微妙な問題」として片付けられています。

現実問題として、Tumblrの画像が「ただの無断転載」になってしまっている感もあります。「明和水産」や「ぼくらの秘密基地」等に貼られた「明らかに商業出版物からスキャンされた画像」までDashboardに流れ込んでくると、ちょっと違うだろ、と思うわけです。また、これはQuoteにも言えることですが、Reblogされてしまうとか、最初のポストのときのやり方とかによって、誰の発言かや誰の写真かはわかっても、オリジナルのソースにまではたどり着けないケースが出てきます。

ひとまず、自分としては「Tumblrで画像をクリップする“だけ”行為は引用には当たらない」と認識します。そして、クリエイティブ・コモンズが設定されている等、転載が可能であることが明白な画像以外は、TumblrにPostしないと決め、それに反しているPostを洗い出し、すべて削除しました。

自分自身、画像を無断で転載されて良い気分はしません。出典を記してくださっている方には何もいいません。また「写真下さい」と言われたことも何度かありますが、そのつどあげました(笑) 一方、あたかも自分のコンテンツかのように振る舞う人に対しては、クレームも入れてきました。それを「つまらない奴だ」と糾弾する人がいるのも知っています。しかし私は、現状において遵守するべきものは遵守しないと、今ある権利まで失いかねないと思うのです。Tumblrを使ってみて、改めてそう思いました。

同時に。

私自身、自分がWeb上に仕事で残したテキストなどは「少しでもあなたのお役に立つのなら、どんどん引用してほしい」とも思っています。写真に関しては素人ですが、使いたい!というのであれば使っていただきたいとも思います。ですので、例えば「フォト蔵」にアップしてある写真の多くは、使ってもらって構わないようにクリエイティブ・コモンズで「表示-非営利-改変禁止」に設定しました。


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