私は野球というスポーツの「間」があまり好きではありませんでした。しかし、WBCの決勝では久々に、濃密な「間」を楽しめたような気がします。
もちろん、10回表2死2・3塁、打者イチロー(SEA)の場面です。
球場にイチローの名がコールされてバッターボックスに入ってから、イチローがセンター前へヒットを放つその瞬間まで、時間にしてほぼ6分かかっています。この間、韓国の投手・林昌勇(イム・チャンヨン、ヤクルト)の投球数は8球でした。日米通算3000本安打のイチローと、日韓通算100勝200セーブの林昌勇。どちらも自分の「型」を持った実力者の見応えのある勝負でした。
しかし残念なのは、韓国ベンチからは「歩かせてもいい」というサインが出ていたらしいということ。ちょっと林昌勇がかわいそうだと思いました。