私もときおりコラムを書いている日刊デジタルクリエイターズの名物企画「MKチャット対談」で、自転車の話題が出ていました。ひとつ、気になったことが……。
リンク: ■MKチャット対談 今夜はデジチャリトーク♪/笠居トシヒロ&まつむらまきお&森巧尚 : 日刊デジタルクリエイターズ.
かさい: COM-20っていう プジョーの最後のモデル。でも、購入時のまま残ってるのは、フレームとフォークだけw
まきお: なんでこれにしたん?
かさい: プジョーの自転車は前から欲しかったんだけど、買おうと思い立ったときプジョーが自転車から撤退する年だったのよ。で、この最後のモデルに飛びついたわけ。もう買えなくなる、と。いま買っとけ、と
まきお: プジョーの胡椒挽きはまだ売ってるよ(笑)(ペッパーミルのメーカーとしても有名)まぁプジョーはねぇ、昔から自転車好きな人はみんなアコガレだったからねぇ
かさい: ホントは、同じプジョーでもPACIFIC(BD-1のOEM)が欲しかったんだけど、その時は値段で断念したw
まきお: なんでプジョーがええの?
かさい: 車のメーカーの名前をつけてる自転車はけっこうたくさんあるじゃない、ジャガーとか、チェロキーとか、さ。でも、本気で自転車作ってたのはプジョーだけだったんだよね
「プジョーが自転車から撤退」というのは誤解です。
近年の自転車ブームの萌芽とも言える2001年〜2004年頃、プジョーの自転車はたいへん人気がありました。ただし、それ以前にヤマハやホンダが代理店をやっていた頃とは、別物です。
本国のプジョーサイクルは、自動車部門から分社化されたあと、Cycleuropeという会社に商標をライセンス供与しました(北米はProCycle社だったようです)。日本でも、サイクルヨーロッパジャパンという会社があって、そこが代理店を務めるようになるのです。そして日本では、サイクルヨーロッパジャパンが独自に企画したプジョーの自転車が用意され、おしゃれなイメージもあって、東急ハンズ等で売れまくりました。ビジネス的にはプジョーですが、血筋という意味では切り離されていたわけです。
プジョーとCycleuropeの商標ライセンス契約は終了しました。サイクルヨーロッパジャパンが、プジョーのロゴが入った自転車を販売することができたのも、2004年まででした。これを「撤退」と勘違いしている方が多い。その後、プジョーの自転車はヨーロッパや日本で再出発をしています。なんだか「プジョーグッズ」のような感じも見受けられるのが気になりますが……。いずれにしても「プジョーが自転車から撤退した」というのは、正しくないわけです。
サイクルヨーロッパジャパンは今、ビアンキをやっています。ビアンキはCycleuropeグループですから、自然な流れですね。
日本向けの商品を日本で企画するのが悪いとか、そういうことを言いたいわけではないので、あしからず。本国でも売っているモデルと、日本独自のモデルが混在しているブランドもたくさんあります。それ自体は、別にぜんぜんおかしなことではありません。
でも、商標権しかつながりのない製品だけラインアップして、それを「自動車よりも歴史が古くて云々」と言って売るのはどうかな〜と、個人的には思っていましたが>プジョー
参考リンク: Monark Spectra Cykelvagn Stål – サイクルヨーロッパ.
参考リンク: プジョーサイクル プジョー東京.
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081112追記
https://cycling-ex.sakura.ne.jp/macfoblog/2008/11/web-f9e5.html
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