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みたいもん!のいしたにさんが新幹線N700系試乗会にまつわる一連のエントリを大量投入したことをきっかけに、かどうかは知りませんが「ブロガー厚遇問題」というトピックが静かに盛り上がっていたようです。遅くなりましたが、ずっと書きたいことがあったので記しておきます。
リンク: インターネット広告のひみつ – ブログ: 新幹線「N700系」試乗会にブロガーを招待.
リンク: 新幹線「N700系」キャンペーンにみるブログマーケティングの注意点 (From Yoyogi-Uehara to Everywhere).
リンク: ブログマーケティング問題で指摘された偏向について:[mi]みたいもん! .
リンク: 有名ブログとは無自覚のメディアか? – webdog.
まぁ他にもいろいろあるんだけど。
まず。物事に対して優れた洞察力、体験を語ることのできる言葉、素敵なお友達を持っている、そして良い仕事をしている——といったような人は、ブロガーだろうがブロガーじゃなかろうが、だいたい厚遇されると思います。
例えばソフトウェアメーカーなどは、先の条件を満たしたユーザーを厚遇します。お金は出せませんが、有形無形のサポート、アドバイス、コミュニケーションを提供します。ユーザー事例で紹介したり、セミナーで人前に出てもらったり、一般には公開していないβ版を提供したりします。そういうことをするだけの価値があると思うからです。そして提供される側も「価値がある」と思うから付き合うわけです。ただし誰でもそうなれるかというと、可能性はあるけど必ずしも「誰でも」とはいきません。
雑誌のPR企画でもときどき「モニターレポート」みたいなのがありますよね。私も過去にモニター選定の段階からお手伝いしたことがあるのですが、やはり「良い仕事をしている」「語る力がありそう」というのは必須条件でした(追記:ビジネス系の話)。よく、メーカー等が主催するセミナーに出てくる事例というのも、そういうのが多いです。逆に「知っている客でやりやすそうだから」という理由でモデルケースに仕立て、事例としては成功したが、そこの社長に語る力がまるでなくて、セミナーで喋らせてもまったく良さが伝わらない……という悲しい失敗例も、目にしてきました。
ブログって言うのはその人の語る力や関わっているネットワークを判断しやすいものです。ウソついてない人ほど判断しやすい。正直に偏向しているくらいのほうが「選ぶ側」の論理からすると、安心できるような気はします。まぁ「人前に出るとアガッって喋ることができない」とかいうのは、後からでも判断するチャンスはありますし(笑)
次に。
そもそも「N700系試乗会」にブロガー枠が存在していることが、ブロガーを特別扱いしていることになるのかってことなんですが。じゃぁあの試乗会のちょっと後に行われた「親子向け試乗会」は、親子連れを特別扱いしているのか、と。ブロガーとして選ばれるのも、親子向け試乗会に当選するのも、極端に言えば「同じ」だと私は思います。どっちもマーケのネタだし。試乗会に参加したブロガーがエントリを書いてくれたり、ママがママ友達に話したり子供が学校で話したり、もしくはママがブログに書いたり、さらには営業運転が開始されたら帰省するときに「またN700乗ろう」って思ったりするから、試乗会やる価値があるわけで。
リンク: 失業主婦の迷走: 親子で行こう!新幹線 N700 系試乗会.
つまりどういうことかっていうと、製品モニターや試乗会っていうのは、一般からすると多少は「特別なこと」であり、その「特別なこと」に参加できる人の属性の一つに「ブロガー」というものが加わっただけなんですよ。むしろ、新聞社の社員になって社会部に配属されて新幹線の試乗会を担当することよりかは、はるかにハードルが低いと思いますが?
また、いちおうプロのライターやっててブログ書いててこれだけ鉄分前面に出してる私だって、N700系の試乗会には行けないわけですが、そのかわり「みたいもん!」や「Webdog」は、参加できる。それもまた現実っつーか、むしろ面白い出来事だと思いますけどね。
そして。
もし「俺だってブロガーなのに、N700系に興味があるのに試乗会には参加できなかった!」と思う人が、いるのだとすれば(そんなにはいないと思うけどね)。
自腹で乗りなさい。そしてブログに書きなさい。
あなたが自腹でN700系に乗った旅行記はあなたにしか書けないものであり、あなたにとって貴重な体験であり、誰かに伝えたい体験であるはず。それを言葉にして誰かに伝えることができれば、そのエントリは試乗会のエントリと同じように、いやむしろそれ以上に価値のあるものになるかもしれないのだから。
私はいつ乗れるかわかりません(泣)
以上、私用の思考ログでした。