Google Docs & Spreadsheetsはライターと編集者を変えるのか

「みたいもん!」が、 ライターも編集者も、全員Google Docs & Spreadsheetsを使え!と煽っていたので、とりあえず使ってみました。Google Docs & Spreadsheetsの説明は、上記リンク先のエントリを読んで頂くこととして。

今コレを読んでるライターさん、編集者さん!
悪いことは言わない、Googleアカウントを今すぐ取得だ!!

ってことなんだけど、どうでしょうね〜。実際に編集やライティングという仕事をやっている人の中で、Google Docs & Spreadsheetsのコラボレーション機能がフィットする人が、果たしてどれくらいいるのかな。今のところ、ライターとしても編集者としてもGoogle Docs & Spreadsheetsは自分にフィットしなさそう。

フィットしなさそうな、ひとつめの理由。私にとって、テキストを起こしたり編集したりするツールとしてはMac OS XとJedit(ただし私はJedit 4を使っています)がモアベターな選択だから。まぁこれは感覚的な問題を含みますね。JISの第二水準や第三水準の漢字、異体字を使う必要がある場合は、Mac標準のテキストエディットを使用します。これは、(減ったとはいえ)紙の仕事が多いからそうなるのですが。

あ、今のうちに書いておきますが、Google Docs & Spreadsheetsに文句を言ってるのではありません。「使い道について考える」ということで、よろしく。

ふたつめの理由。一度「編集」したテキストをライターやレビュアーに直接触ってもらうというのは、できれば避けたい手段だから。だってせっかく一度フィルタで濾したんだもん、当然でしょう。編集して入稿したら、後はWebならテストサーバに上がったもの、紙媒体ならPDFになったところで著者校正してもらうほうがスムーズです。取材対象などでも、組んだ状態になってからのレビューを望む人のほうが(現状では)多いです。

最後の理由として、Safariだと「Safari 2.0.4以上で使え」と言われて使えなかったこと。Safari 2.0.4なのに……。

ちなみに、今でも時間がないときなどは、取材先へのレビューをWordでお願いすることはあります。Wordだと編集履歴やコメントを活用できるから。そういうシーンでは、Google Docs & Spreadsheetsは活用できると思います。とくに、レビュワーが忙しい人の場合なんかはいいですね。あと、8月末に出た書籍の仕事で、発売後に読者から質問のメールが来て、その回答について共同執筆者たちと返答内容についてディスカッションしたんですが、そういうシーンでもGoogle Docs & Spreadsheetsはバッチリはまりそうです。

個人的には、Webの仕事だと「Contributeで直接いじって」という時代が来ると思って待っているんですが、なかなかそうはいきませんね。今年に入ってようやく、デザイナーが組んだモノを編集者がContributeで編集して良いという案件が発生しました(もっとも、私はまだ触る機会がありません)。紙媒体の仕事だと、そろそろInCopyを使ってみたいです。

Google Docs & Spreadsheetsは、むしろ編集とかライターとかっていうのとは関係ないところのほうが有効でしょうね。Aさんがイベントの告知文をGoogle Docs & Spreadsheetsで書いて、Bさんが編集してブログにポスト!みたいな。最初に書いたAさんも、Bさんがどこをいじったのか追えるのがポイントですね。もしくはBさんがいじったのを踏まえて、Aさんが再度チェックしてからポストしてもいいわけで。